”障害の重さや病気の重さからは、計り知れない幸せのあり方があることに気づけた”
こんにちは!
咲の樹安城店の長瀬です。
ポーン…
某テレビ番組風に冒頭から突然の語り口調で始めてしまいましたが・・・実はこの言葉、咲の樹安城店の理学療法士(PT)の杉浦さんへ
『訪問看護ステーションでのリハビリテーション』について取材をしていくなかで、杉浦さんが口にされ、私の心に深く響いた言葉なんです。
そしてこちらが咲の樹安城店のイケメンPTの杉浦さんです。
そもそもなぜ私が杉浦さんの取材をすることになったかと言いますと、当事務所への訪問リハビリの依頼が多くて
リハビリスタッフがもっと欲しい〜!!!
という、うちの管理者の早川の嬉しい悲鳴を聞いたからなんです。
そんなわけで、どうしたらいいだろうと私たち頭をひねって、ひねって、ちょっと頭が細長くなるぐらい考えました。
そして・・・訪問看護のリハビリの魅力を発信して、興味を持ってくれる人を増やしていったらいいのでは!?
というところから、ある企画を思いつきました。
その企画がコチラ!!
杉浦PT 〜プロフェッショナル1日密着レポート!〜
今回の企画ですが、広報担当の長瀬が密着させていただくことになりました!
ではでは早速、杉浦さんの訪問看護PT密着レポートをお伝えしていきます〜!
リハビリスタッフの1日の流れ
リハスタッフの1日の流れとしては、朝出社してから朝礼・情報共有し、それぞれの利用者様宅へ社用車で向かいます。
利用者さん1人当たり、40分程の訪問時間の中でバイタルサインチェックやリハビリを行い、それを1日5〜6件訪問しています。
訪問看護のリハビリテーションをやろうと思った理由
〜プロフェッショナル①〜
病院のリハビリは関われる範囲が限られる
もともと訪問看護のリハビリは面白そうだなと思ってました。
病院に勤めていたときは、入院中の自分のやったケアが自宅に帰ってからの本人の生活スタイルに本当に合っていたのか?という疑問がありました。
特に急性期の病院だと慌ただしくて一人一人にじっくり関われる時間が少ないし、病院ではいろいろな職種の人が患者さんに関わっているわけですけど、その中でもリハスタッフは関われる範囲が限られると感じていました。
訪問の場合は一人一人の人にじっくり関われるので、一人一人のニーズを聞いて、そこに合わせて、何ができるか考えながらできるのが良いなと思ったのがきっかけですね。
訪問看護のリハビリテーションで感じた挫折感
〜プロフェッショナル②〜
病院での常識は、在宅において必ずしも常識ではない
実際に訪問の世界に入ってみて思ったのは、病院での当たり前のまま在宅に入るとうまくいかないということです。
表現が適切かわかりませんが、病院って病院側にとってはホームだけど、患者さんからしたらアウェイな場所なので、集団生活の中で病院のルールに従わなきゃいけないところがあるので、リハをする時間なども含めスタッフ側の都合で物事が進みやすい傾向があるかと思います。
だけど、在宅は利用者様のテリトリーにこちらがお邪魔させてもらうので、相手のペースや時間、価値観に合わせていく必要があるのですが、最初の頃はそこの意識の違いで、支援が打ち切りになったりうまくいかなかったりしたことがありました。
利用者様の意向が病院よりも重要視されるので、その部分での難しさもあります。
利用者様の疾患は一つだけというわけでもなく、病気だけでなく、色んな背景を持っていることが病院よりも在宅ははっきりわかるからこそ、もう少し違うリハビリ方法のほうが、今の状態にとってはいいのではないかと思うことも多いんです。
だけど、利用者様自身もそれまでやってきた方法にこだわりもあったりして、なかなか変化を受け入れてもらえない。
すると、もっといいやり方があるのにと思いながら漫然と今までと同じことを繰り返すことになるわけで・・・
そのことに腹落ちできない時期もあり、自分のいる意味ってなんだろうと思い挫折感を味わって悩んだ時期がありました。
どのように挫折感を乗り越えたのか
〜プロフェッショナル③〜
その人にとって大事なものに目を向けてみると、共通の目標が生まれる
挫折感を味わって、だけど続けていきたい気持ちもあって一時期は外の色々な研修に行って、訪問看護でリハビリをしている先人の話をたくさん聞きました。
その中で感じたのは、目の前の症状だけを見ていても変わらないということ。
もう少し広くその方の障害論・生活観・人生論などその人にとっての大事なものは何かに目を向けてみると、自分が利用者様に聞く内容も変わってきたし、自分が行なっているアプローチの仕方が全く変わってくることに気づいたんです。
相手を知ろうとする気持ちが大きくなったことで、今までと同じことをやるとしても、そこに意味を感じられるようになったし、相手への声かけやアプローチも変わるようになりました。
例えばですけど、手を中心としたリハビリにこだわる利用者様がいて、全身状態を見たらそこよりもまず他の部分のリハビリを優先した方がいいのにと僕は感じていたんです。だけど、相手を知ろうとしていくうちに実はカメラが趣味で、また写真を撮りたいから手のリハビリにこだわっていたことがわかったりして・・・。
そうすると自分自身にも共通の目標が生まれて相手への声掛けも自然と「カメラ撮れたらまずは何が撮りたいか」など、リハビリの先にあるビジョンを見せられるようになって、利用者様のモチベーションも変わってきたり、自分がやる意味も見出しやすくなりました。
そんな経験を少しずつしていくことで、理学療法の枠に囚われすぎず、その方に対してできることってなんだろうということを考えられるようになってくると、リハビリに対して拒否的な人でも、どこにスイッチがあるのか探してみようとリハビリの視点だけじゃない部分で見られるようになってきました。
病院ではリハビリの時間しか関われないのでなかなかここまで知ることはできませんが、在宅には家のいたるところに相手を知るヒントがたくさんあります。
ここは病院ではなかなかできない、訪問看護でのリハビリならではの楽しさではないかと思いますね。
訪問看護ステーションで働いてみてよかったこと
〜プロフェッショナル④〜
障害の重さや病気の重さからは計り知れない幸せというものがある
患者と治療者じゃなくて、対、人と人だから人間的に受け入れてもらえないとケアすら受け入れてもらえないんです。
だからこそ細やかに配慮したり、気をつけて接することで相手に受け入れてもらえたり、感謝してもらうとより嬉しさが増します。
僕のイメージでは
- 急性期リハ:100m走
- 回復期リハ:400m走
- 在宅リハ:マラソン
という感じで全くの別物だと思っています。
病院リハの場合、車椅子操作や移乗など退院までにやらなきゃいけないことが決まっていたりしますよね。
だから結構ハイペースな400m走で頑張らなきゃいけないんですが、それをマラソンである在宅リハでそのままやっても息切れして続かない。やっぱり長期的なところを見越して一緒にプランを考えていって、それを実践して反応を長期間関わって変化を見ていけるのは面白いですね。
あとすごく人生勉強になります。
色々な病気や障害を持っている人が対象者の仕事なので、当然そういった方々の生活も見えてきます。
今は自分は若いし元気だけど、歳を重ねていくうちにいずれ自分も病気や障害を抱えることがあるかもしれません。
病気や障害と聞くと、なんとなくマイナスなイメージを持ちがちですが、目の前にいる利用者様と関わる中でどういう風に幸せを見出していっているのか知り
「障害の重さや病気の重さからは計り知れない幸せというものがある」
ということに気づけたのは、自分の将来を考える上ですごく励ましになりましたし、人生の先輩方のお話から人生勉強をさせていただくことも多く将来を考える機会にもなりますね。
Footage訪問看護ステーション咲の樹安城の人間関係
今年の4月にオープンしたばかりなのでまだ整ってなかったりする部分はありますが、その分一人一人の意見が取り入れられやすいと思います。
利用者様のこともそうですし、自分たちの労働環境をより良くするためにどうしたらいいかなどの意見も、素直に出し合えるので人間関係も結構いいと思います。
リハスタッフは今のところ僕1人なので、リハスタッフが増えてくれると利用者さんのリハ内容を相談して一緒に良くしていける環境ができるので、嬉しいなぁと思います。
OTでもPTでもそれぞれの専門性を発揮しながら、それだけじゃない他の部分も協力して柔軟にやっていけたらいいですね。
訪問看護ステーションの理学療法士の給料は
訪問看護の仕事は大変な仕事です。
お給料も生活するには全然困らないけどお金持ちにはなれないかも・・・笑
障害を抱えながら生きていかなきゃいけない人の、プライベートなスペースに入らせてもらって関わるというのは楽な仕事ではなく、大変に感じることもあります。
それでも訪問看護でのリハビリテーションに出会うことで、人生が豊かに幸せになる人が必ずいます。
とてもやりがいのある大切な仕事だと思いますし、そういったところに関われることはすごく光栄なことだと考えています。
病院だけでなく他のところで今までの自分のリハビリ技術を活かしたり、リハビリだけでなく大きな視点で目の前の人を良くしていく支援ができる仕事なので、是非飛び込んでもらえたらと嬉しいです。
杉浦さんの真面目な人柄や利用者様に対する真摯な想いが伝わってくる密着レポートになりました^^
まさにプロフェッショナル!!
以上、広報長瀬がお伝えいたしました!
footage訪問看護ステーション咲の樹安城では、リハビリスタッフとして一緒に利用者様に寄り添って働いてくださる方を大歓迎いたします!
皆さまお気軽にお問い合わせくださいね〜!