病院では看護師が常にいた環境から、急にご自宅での生活に戻る。この「退院後」の時間帯が、ご本人にとってもご家族にとっても最も不安な時期です。急な体調変化が起こったらどうしよう、医療処置は大丈夫だろうか、こうした心配が頭から離れないかもしれません。
訪問看護は、病院のケアを自宅へと引き継ぐ「架け橋」です。単に医療処置を行うだけでなく、ご本人が自分のペースで自宅生活を取り戻せるよう、総合的にサポートします。
ここでは、よくある活用ケースと、利用することで得られる具体的な安心についてお伝えします。実は、訪問看護を上手に使っているご家族の共通点は「早めに相談する」ということです。

よくある活用ケース4選

ケース1:複雑な医療処置が必要な場合

胃ろう、痰の吸引、インスリン注射、ストーマ管理など、退院時に複雑な医療処置が必要な場合は、訪問看護の出番です。
病院で教わったものの、いざ自宅で一人でやるのは怖い。そんな時に看護師が一緒に手技を確認し、自信が持てるまでサポートします。例えば、胃ろうの栄養注入一つにしても、正しいペースや注入後の姿勢など、細かいポイントが重要です。看護師が実際に見守る中で、正しい方法を確認できます。
また、医療処置に関する観察も重要です。例えば、ストーマからの分泌物の色や量が変わったら、それは何を意味するのか。吸引時に痰の量が増えたら、どう対応すべきか。これらの判断も、看護師がサポートします。
さらに、急に変化が起こった時も、電話で相談できます。「これくらいなら大丈夫」と思っていたことが、実は早期対応が必要な状態かもしれません。専門的な判断が、ご本人の安全を守ります。

ケース2:リハビリを継続してADL(日常生活動作)を上げたい場合

脳卒中後の麻痺、骨折後のリハビリ、嚥下訓練など、病院で始めたリハビリを継続したい場合も活用できます。
病院ではセラピスト(理学療法士など)がいて、毎日リハビリができます。しかし退院すると、そのような環境が失われるかもしれません。訪問看護では、セラピストと看護師が連携し、自宅の動線に合わせた「生活リハ」を行います。
例えば、脳卒中後のご本人であれば、病院では平行棒での歩行訓練をしたかもしれません。しかし自宅の廊下は狭く、階段もあります。自宅の現実的な環境の中で、必要な動作訓練を行うことが、実際の日常生活の向上につながるのです。
また、嚥下訓練も、自宅での実際の食事の中で行うことで、より実践的になります。何を食べたら飲み込みやすいのか、どの硬さがいいのか。ご本人の好みと嚥下機能の両方を考慮したアプローチができます。

ケース3:終末期(ターミナル)を家で過ごしたい場合

末期がんなどの緩和ケア、看取りの準備。このような時にも訪問看護は大きな役割を果たします。
病院の緩和ケア病棟は確かに専門的ですが、自宅で家族に囲まれながら最期を迎えたいと希望されるご本人も多いです。そのような願いを叶えるために、訪問看護は欠かせません。
急な痛みの増強への処置(ベースアップ)や、呼吸が苦しくなった時の対応、そして最期が近づいたときの家族への説明や精神的な支えも行います。また、ACPと呼ばれる「人生会議」に基づいて、ご本人とご家族が「どのような最期を迎えたいか」を繰り返し対話する機会も設けます。
これは医学的ケアだけでなく、その人が「その人らしく」最期の時を過ごせるようにするための総合的なサポートです。

ケース4:認知症による周辺症状への対応

不眠、徘徊、介護拒絶など、認知症による周辺症状で困っているご家族も多いです。
認知症意思決定支援ガイドラインに基づき、本人の尊厳を守りながら、生活環境を整え、対応方法を工夫します。例えば、不眠に対して、単に睡眠薬を増やすのではなく、昼間の適度な活動や日光浴の工夫で、自然な睡眠につながるようアプローチします。
また、ご家族が疲弊していることも多いため、介護の方法や対話の工夫も指導します。ご家族が「どうしたらいいのか分からない」という状態から、「こう関わるといい」という確かな方法を身につけることで、介護負担が大きく軽減されます。

退院後の不安をゼロにするFootageの「退院支援」

入院中からのシームレスな情報共有

Footageは、退院当日からスムーズな療養生活が送れるよう、退院前カンファレンスに積極的に参加します。入院中から病院の看護師や医師とコンタクトを取り、DXツールを活用して入院中の経過を漏れなくチームに共有します。
これにより、退院初日から「いつもの担当」のようにケアを開始できます。つまり、ご本人にとって「急に見知らぬ看護師が来た」という違和感がなく、安心できるのです。また、病院スタッフとの情報ギャップもなくなり、より安全で確実なケアの引き継ぎが実現します。

24時間体制のクイックレスポンス

退院直後は深夜の不安も多いものです。「何かおかしい気がする」「これは大丈夫なのか」と夜中に心配になることもあるでしょう。
Footageはそのような時にも、緊急時に迷わず相談いただけます。電話で相談があれば、専門的な判断をしてくれます。必要に応じて看護師が深夜でも駆けつけることができます。
このような対応によって、ご家族は「何か起こったら一人じゃない」という安心感を持つことができます。

「できない」を「できる」に変える技術支援

家族が「全部やらなきゃ」と抱え込まないよう、DX(動画共有等)を活用したわかりやすい手技指導や、スタッフによる分担を提案します。
例えば、複雑な医療処置であっても、動画で何度も確認できれば、理解度が深まります。また、すべてをご家族が担う必要もなく、看護師が主に担当して、ご家族は見守るという分担もできます。
このような工夫により、ご家族の負担が軽減され、より安定した退院後生活が実現するのです。

退院はゴールではなく、新しい生活のスタート

退院はゴールではなく、新しい生活のスタートです。一人で頑張らず、プロの手を借りることで、家は「不安な場所」から「安心できる場所」に変わります。
ご本人の状態に応じて、訪問看護の活用方法は異なります。あなたの状況に合わせたプランを、私たちと一緒に考えてみませんか。


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