音楽療法がパーキンソン病のリハビリに取り入れられる理由

音楽療法とは、音楽の持つ特性を活かして心身の健康回復や機能維持を目指すアプローチです。パーキンソン病のリハビリテーションにおいても、音楽やリズムを活用したプログラムが注目を集めています。

特に「リズミック・オーディトリー・スティミュレーション(RAS)」と呼ばれる手法は、外部のリズム刺激を利用して歩行パターンの改善を目指すもので、複数の研究で効果の可能性が報告されています。

※この記事は一般的な健康情報の提供を目的としており、個々の治療方針については必ず主治医にご相談ください。

音楽療法の科学的背景

パーキンソン病では、脳の基底核と呼ばれる部位の機能低下により、動作の開始やリズミカルな動きが困難になるとされています。しかし興味深いことに、外部からリズム刺激を与えると、基底核を介さない別の神経経路が活性化される可能性があるとする研究報告があります。

これが、音楽やリズムがパーキンソン病の方の動作改善に寄与する可能性があるとされるメカニズムの一つです。

研究で示唆されている効果

  • 歩行能力の改善:リズムに合わせた歩行訓練により、歩行速度や歩幅の改善が観察されたとする研究があります
  • すくみ足の軽減:外部リズムの提示により、すくみ足が軽減される可能性が報告されています
  • 発声・嚥下機能への効果:歌唱を取り入れたプログラムでは、発声の明瞭さや嚥下機能の維持に寄与する可能性が示唆されています
  • 心理的効果:音楽活動への参加により、気分の改善や社会的交流の促進が期待されています

※効果には個人差があり、すべての方に同様の結果が得られるとは限りません。

パーキンソン病の方向けの音楽療法の種類

1. リズミック・オーディトリー・スティミュレーション(RAS)

メトロノームや音楽のビートに合わせて歩行訓練を行う方法です。初期症状の段階から取り入れることで、歩行リズムの維持に役立つ可能性があるとされています。テンポを段階的に調整することで、個人の状態に合わせたトレーニングが可能です。

2. 歌唱プログラム

パーキンソン病では声が小さくなる(小声症)ことがあるとされていますが、歌唱を通じて発声に必要な筋肉を使うことで、声量や滑舌の維持が期待されています。グループでの歌唱は社会参加の機会にもなります。

3. 楽器演奏

太鼓やカスタネットなどの打楽器を用いたリズム運動は、デュアルタスクトレーニングの要素も含み、上肢の運動機能と注意力の両方を刺激する可能性があります。

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「Re-move」は名古屋市昭和区にあるパーキンソン病特化型の半日型デイサービスです。
理学療法士・作業療法士・看護師がチームでサポートします。

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日常生活での音楽の活用法

専門的な音楽療法でなくても、日常生活の中で音楽を取り入れることは可能です。

  • 散歩のおともに:テンポの良い音楽を聴きながら歩くことで、自然と歩行リズムが整いやすくなる可能性があります
  • 家事をしながら:好きな音楽に合わせて体を動かすことで、楽しみながら運動量を増やせます
  • カラオケ:発声練習と社会参加を兼ねた活動として取り入れやすい方法です

ただし、転倒リスクがある方はイヤホン使用時の周囲への注意など、安全面にも配慮してください。

専門施設での音楽を活用したリハビリ

音楽療法をより効果的に行うには、パーキンソン病に特化したデイサービスを利用するのも一つの選択肢です。専門スタッフのもとで、有酸素運動や音楽療法を組み合わせた多角的なリハビリプログラムに取り組むことができます。

名古屋市昭和区の「Re-move」では、音楽やリズムを活用したプログラムをはじめ、パーキンソン病の方に特化した多様なリハビリメニューをご用意しています。ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。

【この記事の監修】

株式会社FOOTAGE(フィットネススタジオ Re-move 運営)
理学療法士・LSVT-BIG認定療法士・パーキンソン病療養指導士が在籍。パーキンソン病のリハビリテーションに関する専門的な知識と臨床経験をもとに、エビデンスに基づいた運動プログラムの設計・監修を行っています。

【免責事項】
この記事は一般的な健康情報の提供を目的としたものであり、医療行為の代替となるものではありません。パーキンソン病の診断・治療に関しては、必ず主治医や専門の医療機関にご相談ください。個々の症状や体調によって適切な対応は異なりますので、記事の内容をもとに自己判断で治療方針を変更することはお控えください。