パーキンソン病のリハビリに有酸素運動が注目されている理由

パーキンソン病のリハビリテーションにおいて、有酸素運動の有用性が近年の研究で注目を集めています。従来の薬物療法に加え、適切な運動を継続することで、運動機能の維持や生活の質(QOL)の向上が期待できると報告されています。

この記事では、パーキンソン病と有酸素運動の関係について、研究で示されているエビデンスと安全な実践方法をご紹介します。

※この記事は一般的な健康情報の提供を目的としており、個々の診断・治療については必ず主治医にご相談ください。

有酸素運動がパーキンソン病に与える影響とは

複数の研究において、有酸素運動がパーキンソン病の症状管理に以下のような効果をもたらす可能性が示唆されています。

1. 運動機能の維持・改善の可能性

定期的な有酸素運動により、歩行速度やバランス機能の維持・改善が期待できるとする研究報告があります。特にトレッドミル歩行やエルゴメーター(固定式自転車)を用いた運動では、歩幅の拡大やすくみ足の軽減が観察されたという報告もあります。運動療法全般の効果についてはこちらでも詳しくご紹介しています。

2. 脳の神経保護作用の可能性

動物実験を中心とした研究では、有酸素運動がBDNF(脳由来神経栄養因子)の産生を促進し、ドーパミン神経の保護に寄与する可能性が示唆されています。ヒトを対象とした研究でも、運動習慣のある方では脳の萎縮が緩やかである傾向が報告されていますが、さらなる検証が必要とされています。

3. 非運動症状への効果の可能性

有酸素運動は、パーキンソン病に伴う以下の非運動症状の改善にも寄与する可能性があるとされています。

  • 抑うつ気分・不安感の軽減
  • 睡眠の質の向上
  • 認知機能の維持
  • 便秘の改善

※効果には個人差があり、すべての方に同様の結果が得られるとは限りません。

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パーキンソン病の方が安全に有酸素運動を行うためのポイント

有酸素運動の効果が期待される一方で、パーキンソン病の方が安全に運動を行うためにはいくつかの注意点があります。

運動の種類と強度

一般的に推奨されている有酸素運動の種類には、ウォーキング、固定式自転車、水中運動、エアロビクスなどがあります。強度は「ややきつい」と感じる程度(中等度)が目安とされていますが、個人の体力や症状に応じて専門家と相談しながら調整することが大切です。

頻度と時間の目安

多くのガイドラインでは、週に3〜5回、1回あたり20〜40分程度の有酸素運動が推奨されています。ただし、体調に波があるパーキンソン病の方の場合、「できる日にできる範囲で」継続することが重要とされています。

安全に運動するための注意点

  • 転倒予防:バランス機能の低下がある場合は、手すりの近くや支えがある環境で運動を行いましょう
  • 薬の効果時間を考慮:服薬後、薬が効いている時間帯(ON期)に運動するのが一般的に安全とされています
  • 水分補給:パーキンソン病の方は自律神経の影響で脱水になりやすい場合があります。こまめな水分補給を心がけてください
  • 専門家の指導:理学療法士など専門家の指導のもとで行うことで、安全性と効果が高まると考えられています

専門施設でのリハビリという選択肢

自宅での運動も大切ですが、パーキンソン病に特化した専門のデイサービスを利用することで、より安全で効果的な運動プログラムに取り組むことができます。デュアルタスクトレーニングなど、有酸素運動と組み合わせたプログラムも注目されています。

名古屋市昭和区の「Re-move」では、LSVT-BIG認定療法士が在籍し、有酸素運動を含む多角的なリハビリプログラムを提供しています。介護保険を利用したデイサービスの利用方法についてもお気軽にご相談ください。

【この記事の監修】

株式会社FOOTAGE(フィットネススタジオ Re-move 運営)
理学療法士・LSVT-BIG認定療法士・パーキンソン病療養指導士が在籍。パーキンソン病のリハビリテーションに関する専門的な知識と臨床経験をもとに、エビデンスに基づいた運動プログラムの設計・監修を行っています。

【免責事項】
この記事は一般的な健康情報の提供を目的としたものであり、医療行為の代替となるものではありません。パーキンソン病の診断・治療に関しては、必ず主治医や専門の医療機関にご相談ください。個々の症状や体調によって適切な対応は異なりますので、記事の内容をもとに自己判断で治療方針を変更することはお控えください。