みなさんこんにちは!
今回は「名古屋市千種区での訪問看護の魅力:看護師が感じる楽しさとは?【後編】」ということで、記事をお送りいたします。
まだ前編を読まれていない方は、こちらの記事もご参照ください。
名古屋市千種区での訪問看護の魅力:看護師が感じる楽しさとは?【前編】
それでは、後編スタート!!
名古屋市千種区で感じる訪問看護の楽しさ
私が特に感じる訪問看護の魅力は以下の4点です。
- 利用者さん一人一人とゆっくり向き合うことができる
- 利用者さんのこだわりや意志を尊重することができる
- 利用者さんと長期的に関わり変化を感じることができる
- 在宅チームと協力して利用者さんの生活を考えることができる
今回の後編では、3と4に焦点を当て、名古屋市内、特に千種区での訪問看護師としての体験を元に詳しくご紹介します。
1つ目と2つ目は前編にてご紹介してますので、こちらご参照ください。
利用者さんと長期的に関わりゆっくり変化を感じることができる
病棟では、近年在院日数の短期化が進められていて、入院期間を短縮し早期に退院することが目標とされているため、患者さんと関わる期間がとても短い場合が多いです。
治療という目的が明確なため、治療としての変化を感じやすくそこに成果ややりがいを感じる看護師さんも多いと思います。
訪問看護はそういう面で言うと短期的に大きな変化を感じることは少ないかもしれません。しかし、しばらく訪問看護を経験した今、訪問看護にはまた違った面白さがあるなと感じています。
それは、利用者さんが変化していく様子を長い間そばで見守ることができ、成長や変化を一緒に喜ぶことができるところです。
訪問看護は、長い場合だと年単位で関わることもあります。
長い期間を通して利用者さんの変化を見ることができるので、その中で起きた様々なエピソードを一緒に経験し利用者さんと一緒にどうすれば良いかを話し合い、対応・解決していく、と関係を重ねていくことが可能です。
ここで、これまでに私が関わらせていただいた利用者さんとのエピソードを少しご紹介します。
事例のご紹介
事例①
認知症の利用者さんで、内服管理に関して、「こんな薬飲んでも変わらん!」と全くお薬を飲めなかった利用者様がいました。毎週訪問し信頼関係を築いたり、生活の環境を整えたり、その人が飲めない理由を考えて、いろんな工夫の試行錯誤を繰り返していく中で、徐々に内服に対して前向きなお気持ちを持てるようになり、「これは大切な薬だから飲まないとね。」と言動が変わっていく様子が見られました。時にはご本人の気持ちの波もあり一進一退ではありましたが、飲める日が1日増え2日に増え…と徐々にお薬が飲めるようになり、最終的にはほぼ毎日忘れずにお薬を飲めるようになっていました。そしてその過程の中で、薬を自分できちんと飲めるようになることで徐々に利用者さんの自己肯定感が高まっていき、普段の発言もだんだんと前向きになっていく様子がこちらにも伝わってきて、とても嬉しかったことを覚えています。
事例②
もうお一人は、パーキンソン病で声が出にくくなっていた利用者さん。
リハビリ目的も兼ね、ご自身が好きなことで何かできればと思い、看護訪問のケアの空いた時間で、元々の趣味の詩吟の朗読やお歌を一緒に歌う時間を作って練習していました。これまでの人生で人前で歌うことはなかったと話されていた利用者さんでしたが、いつかデイサービスのカラオケで歌いたいとご自分から言い始め、毎訪問一生懸命練習し、勇気が出るまでにかなりの長い時間がかかりましたが、最後にはカラオケ歌ってきました!と笑顔でご報告してくれました。今は2曲目に挑戦しています。毎週練習していたので、徐々に発声もしやすくなり会話中のお話もかなり聞き取りやすくなった気がします。
すぐに変わってもらおうとするのではなく、まずはそのまま受け入れることや、身近で定期的に見ている私達が利用者さんの小さな変化に対し前向きな評価していくことで、少しずつ利用者さんの自信につながり、最終的に大きな変化を見ることができました。
ゆっくりと信頼関係を築いていき、その利用者さんに合わせた方法を試行錯誤しながら一緒に考えていくと、すぐには難しいですが「なんか、なんとなく行動や発言が前向きに変わってきたかも?」と思う瞬間があります。
長期間関わることができる訪問看護だからこそ医療従事者側も「焦らずゆっくり利用者さんの変化を待とう」とゆったりと構えて待つことができていると思います。
そのちょっとした変化がとても嬉しいですし、その姿をそばで見ていたからこそ利用者さんが何か目標を達成できた時には一緒に喜ぶことができ、私自身とてもやりがいに繋がりました。
在宅チームと協力して利用者さんの生活を考えることができる
訪問看護というと、一人でご自宅に訪問するイメージが強くはありませんか?
私も始める前は、「一人で訪問するなんて大丈夫かな」「何かあったらどうしよう」「一人で全部考えなきゃいけないのかな」など不安がたくさんありました。
しかし今は、苦手なことは周りの力を借りればいいと思えるようになり、とても心強く感じています。通信機器やSNSがこれだけ発達している現代では困った時にはすぐに他の看護師や医師に相談することもできます。
また、在宅医療では一人の利用者様に対し、地域の色々なサービスや他職種の方々が関わっています。訪問看護もその中の一つです。
かかかりつけの医師、往診医、薬剤師、リハビリ職、ヘルパー、ケアマネージャー、ケースワーカー、福祉用具、訪問看護師、病院看護師、デイサービスや施設のスタッフ、訪問入浴、などなど。
どの職種も利用者さんの生活が良くなるようさまざまなことを考えてくださっており、それぞれの職種ごとで専門性も法的にできることも異なります。実際に訪問している間はひとりですが、そのバックには色々な職業の方々がいらっしゃって協力してくださるんだと思うようになりました。
それに気づいてからは利用者さんの問題を見つけたとき、自分だけで解決しようとするのではなく、「これは誰にどの職種の方に相談したら解決してもらえるだろうか?」という視点でさまざまな方と相談したり協力をして一緒に問題解決を図っていきました。
病院で働いていた頃には病院内で大方完結していた他職種との連携ですが、地域においても各職種の働いている場所は違えどその利用者さんを取り巻くサポートチームがしっかり存在しているんだなと感じました。
困った時には色々な職種の方と実際にお話をして情報交換や知識の共有をしながら、一人の利用者さんの生活が良くなるように考えていく過程はとても面白いなと思います。
おわりに:訪問看護を楽しむ上で大切にしていること
私が訪問看護師をしていて楽しいと思う瞬間を4つ紹介しました!
もちろん、楽しいことばかりではなく大変なことも沢山ありますが、訪問看護では利用者さんがこれまで生きてきた人生の背景や、ご家族との関係、好きなもの嫌いなもの、どういった価値観を持っているのか、今後どう生きていきたいか等、さまざまな情報を知ることで、より利用者さんにあった看護が提供できると感じています。
訪問看護を楽しむためには「患者さんを理解したい」と思う気持ちがとても大切です。一人ひとりに寄り添った看護をしたいと考えている看護師さんであれば、そういった大変さや難しさを乗り越える楽しさもきっと味わえると思います。
知らない分野に飛びこむのは勇気がいるとは思いますが、Footageには利用者さんのために一生懸命考えられるそんな仲間たちが沢山揃っています。
FOOTAGEに少しでも興味を持っていただけた方は、HPの採用サイトからお問い合わせください!見学も随時受け付けています!
一緒に働けることを楽しみにしています!
もう秋だというのに気温の変動が続きますが、、、今日も一日訪問頑張ってきます!!
みなさんも体に気をつけて過ごしてくださいね♪
Footage訪問看護ステーション 覚王山
小坂